医師 宮沢あゆみのコラム「月経前症候群(PMS)とは?」
月経の前になると、「頭が痛い」「吐気がする」「イライラする」「憂鬱になる」などの不快症状に悩まされたことはないだろうか?
月経前症候群(Premenstrual Syndrome=PMS)とは、その名のとおり、月経の前になると出現する体や心のさまざまな不快症状のことである。排卵から月経までの約2週間の間に様々な症状が現れ、月経が始まるとストンとよくなるのが特徴だ。
以前は「月経前緊張症」といわれていたが、今日では、月経前に出現する多彩な身体的症状や精神的症状を総称して、月経前症候群(PMS)と呼んでいる。
PMSは月経がある女性に特有の症状だけに、男性にはなかなか理解しづらいところだ。このため、職場や家庭では、さまざまな誤解から悲劇が生まれる。
次回から、具体的な症例を通して、そのメカニズムを解説していくことにしよう。