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医師「宮沢あゆみ」による病気の話。「卵巣を残すかどうか?」

医師 宮沢あゆみのコラム「卵巣を残すかどうか?」

子宮全摘出術を選択した場合、卵巣を一緒に取るか否かという選択を迫られることがある。

よくある勘違いとして、子宮を取ると月経が来なくなるため更年期障害になると思っておられる方がいるが、女性ホルモンを分泌しているのは卵巣であって、子宮ではない。

子宮を摘出すると月経は来なくなるが、卵巣が機能している限り卵胞ホルモン(エストロゲン)は分泌されているので、更年期の症状が出ることはない。ただし、卵巣を両方とも取ってしまった場合には、更年期障害に苦しむことになる。

主に妊孕性が低くなった40代以降の女性に対して、医師が手術に際して、卵巣を一緒に摘出するか否かの確認をすることがある。これは卵巣がんの危険性を回避するためである。卵巣がんは早期発見が難しいため、一緒に取ってしまうという選択肢もあるからだ。

術後の更年期障害に対しては、ホルモン補充療法(HRT)などによって症状を緩和することが可能だ。しかし、子宮や卵巣を失ったという喪失感から、術後に精神的に落ち込む場合もあるので、自分が何を優先させたいのかをよく考えて納得のいく選択をしよう。
 

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