あゆみクリニック 女医 宮沢あゆみ 女性外来 婦人科 千代田区 完全予約制

医師「宮沢あゆみ」による病気の話。「更年期外来へようこそ!」

医師 宮沢あゆみのコラム「更年期外来へようこそ!」

そろそろ更年期かな?と不安に思ったら、遠慮なく更年期の専門外来を受診していただきたい。一般の婦人科でも対応しているところはあるが、できれば更年期の専門外来を標榜しているところの方が安心だろう。

なぜなら、更年期の不定愁訴は婦人科のみならず、内科、整形外科、泌尿器科、皮膚科、眼科、心療内科など、多くの科にまたがっていることが多いため、全身を総合的に診る必要があるからだ。

最近はネットで医療機関を検索する人も多いが、ホームページはデザインや見た目の印象よりも内容を重視しよう。医師が疾患についての解説や、診療内容、治療方法などを詳しく解説している場合には、比較的信頼できると考えてよいのではないかと思う。

現在の健康保険診療のもとでは、悩みを聞くのにいくら時間をかけても、保険点数には反映されず医療者側の儲けにはならないので、カウンセリングはないがしろにされがちだが、こと更年期に関しては、患者さんの話をじっくり聞くことこそが適切な治療の第一歩となる。

あまり話を聞かずに、不眠を訴えたら睡眠薬、頭痛を訴えたら頭痛薬など、症状ごとに薬を出している場合には、全身をトータルに診ていない恐れがある。更年期の不定愁訴は、個別の症状にいちいち対応していても解決にはならないことが多いのである。

更年期に差しかかった女性は、心身の不具合がなぜ起こったのかがわからないため、不安にさいなまれて右往左往する。複数の科を受診してドクターショッピングを繰り返し、出口の見えないトンネルに入ったような不安感を抱いていた時期が一番つらかった、と告白される方は多い。これが更年期に特有の症状なのだとわかるとストンと気持ちが落ち着き、体調も持ち直したとおっしゃる方がとても多いのである。

原因と対処法がわかれば、少なくとも先の見えない不安感からは開放される。40代に入ったら、是非、「更年期」という観点から、自分の心身を客観的に観察する視点をもっていただきたいと思う。

ホルモン補充療法(Hormone Replacement Therapy=HRT)はエストロゲン欠落症状を緩和するには非常に有用な治療法だが、HRTに期待する内容は人によって様々で、それによって治療の中止時期が異なってくることがある。

大多数の人は更年期障害の緩和を目的にHRTを開始するため、不快症状が緩和すれば薬の投与量を減らしていく。しかし、人によっては症状が消失した後も、骨粗鬆症や動脈硬化などの”予防”をはじめ、”アンチエイジング”などを期待して、治療の継続を望むことがある。

後者の場合、医師がHRTの減量や中止をもちかけると強い抵抗を示すことが多い。その場合には、患者が何を目的として治療を開始し、どのような効果をHRTに期待しているのかをもう一度よく整理して、治療継続のリスクとベネフィットを説明したうえで、再度、話し合いの場をもつようにしている。

HRTは長期的な展望に立って行ない、目先は更年期障害の治療でも、長期的には10年先、20年先の健康管理も含んでいることが望ましい。しかし、HRTの長期投与にはリスクもあるため、それが将来の生活の質(Quality of Life=QOL)を脅かす要因となっては元も子もないからである。

医師は患者の希望に耳を傾け、訴えの内容を整理して、情報を提供し、適切なアドバイスを行なうが、最終的に人生のどの段階で、どのような治療法を選び取るかは、本人が決める問題である。人生という長い航路の舵をとる主人公は、あくまでも自分自身なのだ。納得いくまで話を聞き、積極的に診療に参加して欲しい。

更年期に差しかかったら、全身を総合的に診てもらえるホームドクターをもち、具合が悪くても、悪くなくても、定期的に健康診断を受けるようにするといいだろう。それが早期予防と早期治療への近道となり、必ずや将来の生活の質(QOL)を高めることにつながっていくからだ。

更年期障害の治療には家族の理解と協力が不可欠なこともある。私は必要とあればご家族を呼んで症状を説明し、治療に対して協力を求めることも厭わない。人生の伴走者として、是非、専門家である医師を味方につけて欲しい。困ったことがあったら一人で悩まないで、気軽に相談に来ていただきたいと思う。  

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